期待値とは|オンラインカジノでの期待値と計算方法

ギャンブルをしていると一度は耳にすることのある「期待値」について、皆さんはご存じでしょうか。ギャンブルとは、その言葉通り博打であり、勝つ確証のない賭け勝負のことです。

しかし、「期待値」をしっかりと理解していれば、もはやギャンブルは博打ではなく、確実にお金を増やす手段となるのです。

プロギャンブラーの100%が知っている「期待値」について、本記事は詳しく解説して行きます。

期待値とは?

ギャンブルにおける期待値とは、簡単な言葉で説明すると、「賭け金に対して戻ってくる見込み金額(予想金額)の平均値」のことを言います。言い換えれば、あるギャンブルに挑戦する際に、賭け金に対して期待してよい配当額のことです。「ペイアウト率」「RTP(Return to Player)」と同じように認識される事もあります。

要するに、「このギャンブルに挑戦した場合、賭け金の何パーセントが戻ってくると期待してよいのか」を考え、出た答えがそのギャンブルの期待値なのです。これが分かれば、ギャンブルの勝ち負けを予想しやすくなります。

また、カジノの期待値の対義語として、「ハウスエッジ」という言葉があります。ハウスエッジとはゲーム毎のベット(賭け金)に対する平均損失の割合のことです。カジノの運営側はカジノハウスと呼ばれ、ハウスエッジはそのハウス(運営側)の設かる割合という意味合いがあります。ハウスエッジはカジノが運営のために必要な利益であり、この儲けがないと商売が成り立ちません。

つまり、「ハウスエッジ(%)+期待値(%)=100%」であり、期待値が100%より少ないことによりカジノの運営が成り立っていると言えます。

ここまでで、期待値は「賭け金に対して戻ってくる見込み金額(予想金額)の平均値である」という解説はしましたが、実際どのように算出されるのでしょうか。ここでくじ引きを例に挙げ、期待値の計算方法を見て行きましょう。

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期待値の計算方法

期待値がマイナスの例

二つのくじが用意されているとします。一つは当たりで、もう一つはハズレとしましょう。当たりを引くと1,000円がもらえます。ただし、くじ引きに参加するためには600円の参加費を支払う必要があります。

当たりが出た場合は参加費より高い額を獲得し、ハズレが出た場合は参加費が没収されるため、このくじ引きはギャンブルであると言えます。当たりを引く確率とハズレを引く確率は、それぞれ50%です。半分の確率で1,000円がもらえるので、参加費の600円を払ってでも、くじ引きに参加する人がいるでしょう。

しかし、期待値をしっかり計算してみると、参加しない方が良いことがわかります。このくじ引きの場合、当たりが出る確率は2回に1回であるため、当たりを引くためには平均でくじ引きに二回参加しなければなりません。

くじ引きに参加するためには600円かかるので、二回参加するには600円×2回で1,200円が必要です。つまり、1,000円を獲得するために1,200円を払わなければならないのです。これでは、二回参加する毎に1,000-1,200で200円損してしまいます。一回につき100円の損です。この100円の損こそが、このくじびきの期待値なのです。

このくじ引きに一回参加する際の期待値 = -100円(賭け金の -16.6%)

つまり、平均して一回につき100円、必ず損をしてしまう仕組みになっているということです。もちろん遊ぶのが数回だけなら、運よく勝つ可能性もあります。ですが、長い目で見れば、このくじ引きには参加しない方が良いでしょう。

計算方法

期待値がプラスの例

一方で、同じくじ引きが参加費400円で遊べるならどうでしょう。当たりを引く確率とハズレを引く確率は変わらず、それぞれ50%です。半分の確率で当たりを引き、1,000円がもらえます。

当たりが出る確率は二回に一回であるため、当たりを引くためには平均でくじ引きに二回参加しなければなりません。二回の参加なので400円×2回で800円かかります。二回遊んで獲得できる賞金は平均して1,000円なので、1000-800で200円の得をします。一回につき100円の得です。

このくじ引きに一回参加する際の期待値 = +100円(賭け金の25%)

つまり、平均して一回につき100円、必ず得をする仕組みになっているということです。もちろん数回だけ遊ぶなら、運悪く負けが続く可能性もあるでしょう。しかし長い目で見れば、このくじ引きには参加した方が得なのです。

様々なギャンブルの期待値

上記のようにして期待値を計算すると、あらゆるギャンブルの期待値が算出されます。主なギャンブルのそれぞれの期待値の目安は以下の通りです。

ポーカーや麻雀などは「ゼロサムゲーム」と呼ばれ、期待値はちょうど100%になります。それは、プレイヤーのうち誰かの負け分が必ず誰かの勝ち分となり、賭け金全額が配当に充てられるためです。

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なぜ期待値は大切?

冒頭で一回につき100円の損または得をするというクジ引きの例を紹介しましたが、お気付きのとおり、この期待値は実際の収支ではなく、あくまで平均値です。覚えておかなければならないのは、期待値とは「平均するとこのくらいの損または得が生まれるだろう」という数値であるということです。

例のくじ引きでは三回連続で当たりを引く可能性もあり、三回連続負ける可能性もあります。しかし、何度も何度もくじを引き続ければ期待値に限りなく近い結果となります。これこそが重要なポイントのです。

期待値がプラスのギャンブルであれば、回数を重ねれば良いだけなのです。それだけで、実収支は確実に期待値に近いものとなります。

つまり、期待値をしっかり理解して、たんたんと積み上げて行けば、ギャンブルはただの現金回収作業になります。また逆も同様で、期待値が低いギャンブルがあるのなら、繰り返して遊ぶのを避けることで、大損を防げるのです。

ベテランのギャンブラーやプロのパチンコのプロは、必ず期待値をよく理解して稼いでいます。

なぜ人はカジノで負けてしまうのか?

ここまで読めば、「期待値さえ考えていれば必ず勝てるのに、なぜ人はギャンブルで負けてしまうのか?」という疑問を持つ人もいるでしょう。じつは、世の中に数多く存在するギャンブルの中には、期待値が低いのに、あたかも高いように見せかけているものがたくさんあります。

そう見せるために様々な工夫が施されているのです。また、ギャンブル自体の期待値はプラスにしておいて、勝ち金の換金率などを調整することで、全体としての期待値を低くしているカジノもあります。

このように、期待値は一筋縄では行かず、必ず胴元(パチンコ屋やカジノハウスなど、ギャンブルを提供しているところ)が儲かるようにできています。いくつかの例を見てみましょう。

期待値から見る:パチンコ屋が儲かるカラクリ

あるパチンコ台で、400回の当たりの度に20万円分のボーナスが出るとします。この場合、400回当てるまでに20万円かからなければ、期待値はプラスという事になります。言い換えると、20万円未満の掛け金で400回以上当てれば、ほぼ間違いなくボーナスにより儲けが出るでしょう。

しかし、パチンコの場合、実際の期待値を計算することは非常に難しいのです。ボーナスの発生確率は公表されているので、それを元にボーナスの発生率は計算することができます。

しかし、ゲームの進行速度が速いため、把握し続けることが困難だったり、気づけば残金を全て使い切ってしまっていたりと、ゲームのコントロールが難しいのです。とくに一度にかかる賭け金が少額なため、一つ一つの勝負が気軽にできてしまいます。このような要因から、実際には負けてしまう人が多いのです。

もちろん、プレイヤーが負け続けてばかりだと次第に客足が減ります。このため、パチンコ屋には期待値の高い台も置かれています。しかし、いずれにしてもお客の多くはどの台の期待値が高くどの台が低いのかを判断できないため、「今日は運が良くて何となく勝てた」「今日は運が悪く負けた」と思う人が大半なのです。

パチンコ

さらに、例え期待値の高い台を見極めたとしても、思いもよらぬところでマイナスになる場合があります。それは、出玉を換金する際、非等価交換で満額換金されない場合があるからです。パチンコ屋は通常1玉4円で玉の貸し出しをしますが、出玉を換金する際、貸し出し時と同じ1玉4円ではなく、1玉3.8円などで換金するところがあるのです。こうなれば、ただでさえ期待値の計算が難しいパチンコで、さらに余計な計算が必要となってくるのです。

このように、全体の期待値の計算方法を複雑にすることにより、ほとんどの客に期待値を分からないようにさせ、利益を得ているのです。

期待値から見る:カジノが儲かるカラクリ

カジノの期待値は他のギャンブルとと比べると良心的です。しかし、あらゆる手段で、結局は胴元(カジノハウス)が儲かるようにできているのです。

例えば、カジノのテーブルゲームを代表するブラックジャックは、知識、瞬発力、判断力を問うゲームです。しっかりとルールを理解し、どの数字でどういう判断をすれば良いか分かっていれば期待値は非常に高くなります。また、カードデッキに残っている数字の枚数を予測しながら遊ぶカウンティングという手法を使えば、期待値は掛金の100%を超えます。

しかしそうは言っても、ルールを理解し、瞬時に判断を行うことは容易ではありません。実際には、テーブルの雰囲気やその時の気分に呑まれ、判断力が鈍ってしまうことが少なくないのです。また現在のカジノでは、大抵カウンティングの予防もされています。

カジノテーブルゲーム

ブラックジャックに留まらず、カジノゲームにはこのような工夫がたくさん散りばめられています。単純なスロットでも同じです。例えば、稀に大きなボーナスが出るような細工があり、そのボーナスを目指して長時間遊ばせる工夫がされている台もあります。

スロット自体の期待値は高くても、大きなボーナスだけを切り取るとその期待値は低い場合がほとんどです。実際には何か月も遊び続けないと結果が出ないほど期待値が低いにも関わらず、プレイヤーはつい遊び続けてしまうのです。

それは、スロットに表示されるあらゆる演出が、あたかもあと少しで大ボーナスを獲得できるように見せかけるためです。こうしてプレイヤーの気持ちを掻き立てるのです。何か月間もカジノに滞在する人は少ないので、結局ほとんどの人が負けて終わってしまいます。

この他にも、ゲームの参加費、複数種類の賞金、複雑なルール展開などを駆使して、期待値を計算しづらくさせています。カジノはあの手この手を使ってプレイヤーを惑わせ、期待値の高いゲームを提供しながらも、利益を得ているのです。

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騙されずに期待値を見極める

上記では期待値の計算の仕方や、胴元がどのように商売をしているのかを解説しました。ここまで読んで分かるように、ギャンブルで勝つためには冷静に期待値を計算することが最も大切なのです。以下では冷静に期待値を見極めるための具体的な方法を見て行きましょう。

計算することを放棄しない

カジノやパチンコに来ている人の大半は、期待値の複雑な計算を放棄してしまいます。

例えば、期待値の高いブラックジャックのテーブルについて、初めの三回ほどのラウンドで勝つとします。ブラックジャックの期待値は96%~102%と言われているので、この三回の連勝はかなり良い結果です。

ただし、まだ三回しか遊んでいないので「今のところ順調」と思い遊び続ける人が多いでしょう。しかし、その後負けが続き、はじめに賭けた額を全て負けてしまったらどうでしょう。大半のプレイヤーはこのようなとき、非常に強いストレスを感じます。

賭けたお金を全て没収されると、「今回は運が悪いからもうやめておこう」という気持ちになる人が非常に多いのです。しかし、ブラックジャックの期待値は96%以上。(カードをカウンティングができるとすれば102%が望めます)

負けが続いても、ゲームの期待値を忘れずに冷静に遊び続ければ、平均して賭け金の96%以上の額が必ず返って来ます。それでもなお途中で投げ出してしまうのは、ストレスにより計算を放棄してしまうからです。期待値に集中し、計算し続けることが大切です。

大きな額に惑わされない

冷静に期待値を見極めるためには、もう一つ大切なポイントがあります。それは、大きな額に惑わされないことです。負けて困るような大きな額を賭けてしまうと、人は冷静な判断ができなくなります。また、夢のような大金にも目が眩んでしまい、これもまた冷静な判断ができなくなります。

例えば、宝くじの一等が当選する場合の期待値はわずか10%ほどです。当選確率は0.00001%と非常に低く、1人で何百枚と購入したとしても、なかなか当選するものではありません。しかし、その期待値を考えず、一攫千金を夢見て多くの人は宝くじを買います。

その一方で、ギャンブルで大きな額を負けてしまうと、多くの人はそれを取り返そうと、手当たり次第に様々なギャンブルに手を出してしまいます。大きな額に惑わされず、負けて困るような額は賭けないことで、冷静に期待値を考えることができるでしょう。

肝心なのは、期待値を理解し、期待値に集中して遊ぶことです。特にカジノは、負けが続いた時にやめてしまう人が多いからこそ、商売が成り立っているのです。

現に、期待値だけに集中して勝ち続けるプロギャンブラーの多くは、あらゆるカジノから出入り禁止を通告されています。言い換えれば、それほど冷静に期待値を計算して遊べば儲けられるのがカジノゲームなのです。

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オンラインカジノでの期待値

オンラインカジノの期待値はあらゆる種類のゲームを平均して95%程度と言われています。先述のとおり、他のギャンブルに比べると高い期待値です(下記参照)。

オンカジのお金の流れは従来のカジノと同じですが、インターネット上で運営されているため、従来のカジノのように場所代などの設備コストがほとんどありません。このため、従来のカジノには付き物の装飾費、電気代、人件費などが不要で、その分プレイヤーに還元されています。

しかし、オンラインカジノの正確な期待値を計算するのはなかなか難しいのが現状です。というのも、オンラインカジノでは従来のカジノ同様にボーナス確率や小当たり確率も公表されていません。

実質的に還元率を公表しているパチンコやパチスロと違い、期待値を算出する確実な術が無いのです。そのうえで、予測できる範囲でオンラインカジノゲームの期待値は以下の通りです。

オンラインカジノの期待値を100%以上にする方法

じつは、期待値を100%以上にする、オンラインカジノならではの方法があるのです。

それは、入金ボーナス新規登録ボーナスの取得です。

オンラインカジノの多くでは、会員登録をしたり入金をしたりする段階で、ボーナスとしていくらかのポイントやキャッシュがもらえます。これはオンラインカジノ側が考えた、新規会員を増やすためのビジネス戦略です。

従来のランドカジノではこのようなボーナスを設けることはまずありません。しかし多くのオンラインカジノでは、入金ボーナスや入金不要で新規登録ボーナスが存在するのです。

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入金をするだけで、または新規会員登録をするだけでボーナスがもらえる仕組みのため、オンラインカジノ側が損をしているのでは?と心配になる人もいるでしょう。しかし、多くのプレイヤーは、新規登録や入金を済ませてボーナスを手に入れた後も、続けてそのオンラインカジノでプレイし続けます。(純粋にプレイし続ける他にも、ボーナスの出金条件を満たすためというケースもあります)

このため、良心的なボーナスを出しながらも、オンラインカジノ側の商売は成り立っているのです。そしてこれらのボーナスを利用し、あらゆるオンラインカジノを渡り歩けば、かなりの額を儲けることができます。このボーナスを利用すれば、入金・新規登録に対する期待値は必然的に100%を超えます。これこそ、オンラインカジノならではの儲け方です。

入金ボーナスや新規登録ボーナスはオンラインカジノならではの特典ですが、どのようなギャンブルでも上手く探せば、このように期待値が100%以上になる局面が隠れています。店舗型カジノやパチンコ屋も、集客のために当たりの出やすい(期待値100%以上の)台を置くことがしばしばあります。つまり、それぞれのギャンブルで期待値が高くなる局面を見極めて遊ぶことで、期待値を味方につけることができるのです。

誰しもが自分に有利なゲームをしたい、お金を増やしたい、そんなギャンブルの世界で、期待値さえ計算すれば、長い目で良い結果に繋がります。期待値を念頭に入れ、冷静に判断し、自分に有利なゲームを見つけましょう。

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