ブロックチェーンとは?メリット・デメリットやおすすめ本を徹底解説

仮想通貨が日常的に使用されるようになった現在、ニュースなど至るところでブロックチェーンという言葉を聞くようになりました。しかし、ブロックチェーンという言葉の意味をしっかりと理解して説明できるという人は少ないのではないでしょうか?

「ブロックチェーン・レボリューション」を著したドン・タプスコット氏はブロックチェーンを「経済的価値のインターネット」と呼んでおり、今後経済を語るにおいてブロックチェーンという言葉は欠かせません。

この記事では、ブロックチェーンがどのようなものなのか、その概要をはじめ、メリット・デメリット、おすすめ本に至るまでわかりやすく解説します。

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ブロックチェーンとは

仮想通貨 ビットコイン

ブロックチェーンとは、今から10年以上も前にサトシ・ナカモト氏が暗号通貨ビットコインに関する論文「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」を発表した際に、その基盤となる技術として発明された技術のことを指します。

ブロックチェーンを使用すると、ネットワークに接続した複数のコンピューターによりデータを共有することができます。これにより、データの耐改ざん性・透明性を実現することで、さまざまな経済活動のプラットフォームとして利用することができるのです。

ブロックチェーンの種類としては、大きく分けてパブリック・ブロックチェーン(public blockchain)、プライベート・ブロックチェーン(private blockchain)、コンソーシアム・ブロックチェーン(consortium blockchain)の3つがあります。

パブリック・ブロックチェーンが通常使用されている最も一般的なタイプであり、許可を必要としないパーミッションレス(permission-less)であるのが特徴です。

それに対して、プライベート・ブロックチェーンとコンソーシアム・ブロックチェーンはパーミッション(許可)を必要とします。そのため、ブロックチェーンは誰もが利用できるシステムでありながら、プライベート・ブロックチェーンとコンソーシアム・ブロックチェーンにおいてはアクセスすることができる人を限定することができるのです。

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ブロックチェーンの形式

ブロックチェーンはその名の通り、ブロックと呼ばれる取引データを入れる箱がチェーンでつながれるという形態をとっています。

例えば、ブロック1、2、3、があったとします。そして、ブロック1がブロック2にビットコインを送金する場合、取引のデータは暗号化されて一つのブロックに記録されます。この時ブロックに入れられる取引データには以下の3種類があります。

  • 取引データ:いつ、誰が、どのくらいの量の取引をしたかを記録した最新のデータ
  • ハッシュ値:過去のすべての取引を暗号化したデータ
  • ナンス値:マイニングに使われる数値

このデータを含んだブロックが約10分間ごとにひとつ新しく生成され、時系列に繋がっていくというのがブロックチェーンの基本的な仕組みです。

では、次にそれぞれのデータについて詳しくみていきましょう。

ハッシュ値とは

ハッシュ値とは、ハッシュ関数によりデータを不規則な文字列に変換したもののことを指します。その例として、「ブロックチェーンの仕組みを理解したい」という文章をハッシュ値に置き換えると以下のような文字列が生成されます。この文字列を作るには、ハッシュ関数に取引データを入力するだけなので、手順としてはとてもシンプルです。

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このハッシュ値は元となるデータが違う場合、まったく違うものが生成されます。例えば、「ブロックチェーンの仕組みを理解する」というように語尾だけを変えただけでも、全く新しい文字列が生成されるのです。

そして、ハッシュ値には一方向にしか変換できないという特徴があります。そのため、この文字列がわかっていたとしても、それをもとに元のデータを特定することができないのです。

ビットコインの場合、必ずその直前のブロックのデータを変換したハッシュ値が新しいブロックに記録されるようになっています。そのため、生成されたブロックが、時系列に沿ってつながっていくため、それ以前の過去のすべての取引データがハッシュ値化されて記録されていることになるのです。

ナンス値とは

ハッシュ値について理解したところで、次にナンス値について学びましょう。

ビットコインでは、生成されたハッシュ値の文字列が特定の数値より小さくなければならないというルールがあります。そのため、文字列の先頭を「000…」となるようにすることで、このルールが守られる仕組みを作っています。

そして、ハッシュ値を作るのに必要なものの1つがナンス値です。

ハッシュ値を作るには、取引データ、一つ前のブロックのハッシュ値、ナンス値が必要となります。そして、このハッシュ値が生成する際は、先に述べたルール「特定の値より小さくなければならない」を満たしたハッシュ値が生成されるまで、何度もナンス値を入れ替えながら計算が行われます。

ここで、条件にあったハッシュ値を生成できるナンス値を探し当てる作業のことをマイニングと言います。このマイニングの作業をする人はマイナーと呼ばれ、取引データを追加するために、ナンス値を探す作業をひたすら続けるのです。

ハッシュ関数は規則性のない文字列を生成する関数であるため、あらかじめルールに適用した文字列だけを生成するように指示することができません。そのため、1つ1つナンス値を当てはめて検証する必要があるのです。これによりマイニングをするには、大量のスーパーコンピューターと電力が必要となるのです。

ナンス値を見つけることができたマイナーは新しくブロックをブロックチェーンに書き込む権利を得ることができます。新しいブロックが書き込まれることでマイニング作業が承認されたこととなり、その報酬として一定額のビットコインが支払われるのです。この報酬を目的として、各国、企業がマイニングに力を入れているのです。

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ブロックチェーンのメリット

ここではブロックチェーンのメリットについて解説します。従来のシステムと比較して、ブロックチェーンにはどのようなメリットがあるのかを学んでいきましょう。

メリット1.取引データの改ざんを防ぐことができる

ブロックチェーンでは、分散型ネットワークを構築する複数のコンピューターに取引譲歩などのデータが同期、記録されています。そして、コンピューター同士で検証し合いながら正しい記録を蓄積していきます。

1つのコンピューターのデータが他と異なる場合、すべてのコンピューターとの多数決によって正しい取引データが選ばれるので、記録の改ざんや不正取引を防ぐことができるのです。

ブロックチェーンの場合、1つの端末を中心に取引データを収集管理していないので、たとえブロックチェーン内で改ざんがあったとしても、他のコンピューターのデータと照らし合わせ、修正することが可能なのです。これが分散型ネットワークのメリットだといえます。現在の主要なシステムのように中央集権を作らないことで、取引データの信頼性を保つことができるのです

また、ブロックチェーンにおいて、新しくブロックを生成するには1つ前のブロックのハッシュ値が必要となります。つまり、それぞれのブロックのデータが連動しているということです。

このブロックチェーンの仕組みにより、1つのブロックのデータを改ざんしようとした場合、後続のすべてのブロックのハッシュ値を変更しなければならなくなります。そして、この作業は膨大な量となります。この作業をすべて完了させるのは事実上不可能でしょう。これもブロックチェーンが改ざんされにくい理由の1つとなっているのです。

メリット2.中央管理者に依存しない

ブロックチェーンには中央管理者が存在しません。そのため、ブロックチェーンはより平等なシステムだといえます。

例えば、銀行を想像してみましょう。銀行が存在し、多くの人が口座を開設している場合、銀行が中央管理者となり、利用者のお金や情報を管理します。銀行が利息を下げてしまえば利用者の利益は減り、手数料を上げてしまえば口座の維持、利用によりコストがかかってしまいます。つまり、ここでは中央管理者である銀行と利用者の間に力関係が生まれており、利用者は中央管理者の指示に従うしか選択肢がないのです。

そして、中央管理者がすべての情報をまとめて管理しているため、もしそこが攻撃されてしまえば、利用者の情報がすべて漏洩してしまうのです。中央管理者に情報を預ける、というリスクを利用者は取っているのです。このように中央管理者が存在するシステムでは、利用者は中央管理者に依存しなければいけないため、何かと不利になることが多いのです。

しかし、ブロックチェーンにおいては分散型であり、中央管理者は存在しません。ブロックチェーンを動かす人もビットコインを所有している人も、すべての人が平等に力を持っているのです。そのため、中央管理者のような力を持つ存在がなく、システムの中で力関係が生まれないのです。これにより、手数料の増加、利息の減少などの中央管理者の決定に起因した、利用者側の不利益が発生するということがありません。利用者は中央管理者に依存する必要がないので、より安心して利用することができるといえます。

また、ブロックチェーンでは中央管理者が存在しないため、個人間で自由に取引をすることができます。例えば、銀行で送金をする場合、銀行が送金手続きの仲介業者となるため、利用者はそこに手数料を支払う必要があります。しかし、ブロックチェーンにおいては、そのような仲介業者を使用することなく個人間での資金の移動が可能なのです。

これまで海外送金などとなると複数の銀行を経由しなければならないため、多数の手数料が発生していました。しかし、ブロックチェーンを使用すれば送金者と受取者が最短でつながることができるため、余計なコストが発生しなくなります。これがビジネスの場で浸透すれば、手数料を含まない正規価格で取引ができるようになるのです。

メリット3.システムダウンしない

ブロックチェーンはデータも分散しているため、単一障害点を持ちません。

単一障害点とは、攻撃されるとシステムに大きなダメージが出てしまうような弱点のことを言います。現在のシステムではサーバーがこの単一障害点に値し、ここが攻撃されてしまうと、システム全体がダウンしてしまうのです。

しかし、ブロックチェーンではデータが分散されており、すべてのコンピューターのデータが正しい情報を保持しています。そのため、コンピューターの1つが攻撃されたとしてもダメージを受けることはありません。そして、ブロックチェーンには単一障害点は存在しないのです。

これにより第三者による攻撃に強く、システムダウンをしないという点がメリットとして挙げられます。実際にブロックチェーンには開発されてから10年以上が経つ今でも一度もシステムダウンを起こしたことがありません。

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ブロックチェーンのデメリット

ここまでの解説ではブロックチェーンに万能のシステムのように思えます。しかし、そんなブロックチェーンにもいくつかのデメリットが存在するのです。

具体的にどのような点がブロックチェーンのデメリットとして挙げられるのか見てみましょう。

メリット1.一度記録したデータを削除できない

ブロックチェーンはデータの改ざんができないことがメリットですが、それは同時にデータの削除、変更ができないことを意味します。

誤ってブロックチェーン上に個人情報を入力してしまった場合、その情報をブロックチェーンで共有されてしまい、削除することは不可能です。

そのためブロックチェーンにおけるデータの取り扱いには注意する必要があります。

デメリット2.悪意のある利用者の侵入を防げない

ブロックチェーンはすべてのユーザーが利用できるシステムです。これは健全な利用者だけではなく、悪意のある人でも完全にブロックチェーンに参加できてしまうことを意味します。

1人の悪意を持ったユーザーが有害なデータをブロックチェーンに流し込んで、システムを破壊してしまうことも考えられるでしょう。

また、ブロックチェーンでは多数決によってデータの正確性が決定されます。もしも51%を超えるノードが同時に不正を行った場合、簡単にシステムを崩壊させてしまうことがあるのです。51%を超えるノードが同時に不正利用されるというとは現実的に不可能ですが、このようなリスクが存在するのです。

デメリット3.メンテナンスや修正が困難

中央管理者が存在するシステムにおいてはデータチェックなどのメンテナンスは簡単に行うことができます。しかし、ブロックチェーンではデータが分散してしまっているためブロックごとにメンテナンスを行う必要があります。これにより多大な時間とコストがかかってしまいます。

また、ブロックチェーンはデータの修正ができないため、バグなどが発生した際にすべてのブロックの内容を修正するのが極めて困難となります。

ブロックチェーンのおすすめ本

ブロックチェーンについてより詳しく学びたいのであれば、ブロックチェーンに関する本を読むのもいいでしょう。これまでブロックチェーンに関する書籍は多数出版されてきましたが、中でもおすすめの3冊をご紹介します。

ブロックチェーン・レボリューション
―ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか

ブロックチェーンレボリューション 書籍

ブロックチェーンに関する本の中でもビジネスよりの内容となっているため、非エンジニアでも読みやすい内容となっています。前提知識が全くない状態でも読めるように丁寧に解説されているので、始めて読むブロックチェーン関連本として向いています。

発刊は2016年と若干古くはなりますが、ブロックチェーンの基本的な概念がかかれているので、現在でも十分読む価値のある内容だといえます。

また、仮想通貨にとどまらず、ブロックチェーンがどのように社会を変えていくかにも着眼している点が本書の面白いところだといえるでしょう。

Blockchain Bubble or Revolution:
The Present and Future of Blockchain and Cryptocurrencies

バブル・オア・レボリューション ブロックチェーン書籍

英語に抵抗がないのであれば、ぜひおすすめしたい一冊です。本書はブロックチェーンの今後の可能性や課題につて論じているのが特徴です。

ブロックチェーンの将来と言うと夢見がちな議論が多く展開されていますが、この本では現実にフォーカスしているので、客観的な事実に基づいた可能性について知ることができます。

そのため、本書を読めばブロックチェーンでは何ができないのか、どんな課題があるのかを含め、現実的にブロックチェーンについて議論ができるようになります。

図解即戦力 ブロックチェーンのしくみと開発がこれ1冊でしっかりわかる教科書

ブロックチェーンの仕組みと開発がわかる教科書

本書はこれからブロックチェーンについて学びたいという方ではなく、ブロックチェーンを利用して何かをしたい、というエンジニア向けの内容となっています。

この本の中では技術的な観点からブロックチェーンについて解説されており、署名アルゴリズム、ビザンチン将軍問題、オラクル問題など技術的な内容について学ぶことができます。ブロックチェーンを仕事に生かしたい、新しくサービスを構築したい、という方は一度読んでみるといいでしょう。

ブロックチェーンの今後について

ブロックチェーンというと現在では仮想通貨での利用が中心です。しかし、今後ブロックチェーンは日常生活のいたるところで導入されていることが予想されています。その活躍は医療、エンターテインメント、流通など幅広い範囲に至ります。

例えば、ブロックチェーンの導入が期待されている業界の1つが医療です。医療業界においては、スマートウォッチなどのウェアラブル端末や、体重計などのヘルスケア機器の情報をブロックチェーンに保存することで、現時点での健康状態を医師に診てもらうことを実現しようとしています。また、電子カルテをブロックチェーンに保存することで、複数の医療機関や研究施設で簡単に自分の医療情報を供給できるようになります。

また、より日常的なものでは家庭ごみの管理が挙げられます。

ごみを出す際にQRコードをつけて、その情報をブロックチェーンに保存します。そうすると、ごみの追跡が可能になるため、処理場に持っていかれた後でも誰のゴミかを把握することができます。

このQRコードをマイナンバーなどと紐づけることにより、誰がごみの分別をしなかったのかを簡単に判別することができるようになるのです。

ブロックチェーンは日常生活のありとあらゆる部分で導入されていくことが予想されています。もちろん私たちのデータを安全に管理し、自由に利用できるようになれば生活の質は向上するでしょう。しかし、すべてのことが簡単にデータ化できるようになれば、常にブロックチェーンによって監視されているような感覚を覚えるかもしれません。

そのため、今後ブロックチェーンは発展していく中で、個人のプライバシーに関与しすぎない程度に、日常において導入されていくべきだといえます。

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