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損切り(ロスカット)は本当に必要か?具体的なタイミングは?徹底解説

投資やギャンブルの世界ではよく聞く損切り(ロスカット)。損失額が拡大するのを防ぐ事を目的としており、資金管理を行う上では必須のアクションとなります。この記事では損切りを行うメリットやデメリット、理想のタイミングを徹底解説していきます。

損切り(ロスカット)とは?

損切りとは株やETF、投資信託などの投資商品が含み損を抱えている状態の時に、それ以上損失額が大きくなることを抑えるために投資商品を売却することを言います。もしくは、空売りをした時に、売却価格よりも高い価格で購入することを言います。

例えば、株1口200円の株を100口購入したとします。この場合、購入額の合計は100×200で、20,000円となります。購入後に価格が下落してしまい、1口200円だったのが190円になってしまったとします。この際、株価をすべて売却しても19.000円となり1000円の損失が出てしまっていることがわかります(手数料を考慮しない場合)。

ここで、いつか株価を戻ることを期待して売却をせずにいると、株価が180円、160円とどんどん下がっていってしまうことになります。このようなリスクを防ぐために、早い段階で株を売却してしまうことを損切りと言います。

損切りを確実に行えるかどうかが投資で勝てるかどうかの大きな分かれ目になるといってもいいでしょう。また投資以外にも、カジノを筆頭とするギャンブルでも損切りは大切なアクションです。ココモ法などの様々なシステムベッティングで損切りを行う事が推奨されています。

投資の世界では当たり前?

投資をする際には、損失額が大きくなる前に損切りをするのが必須です。投資初心者の場合は損切りをしない人がたくさんいますが、上級者になると株を購入した時点で逆指値注文をしておきます。逆指値注文とは「この価格で損切りをしてください」という内容の注文であり、株価が一定の額まで下がってしまった時に売却をするためのものです。こちらについては後程、より詳しく紹介しています。

投資にある程度慣れている人はこのように注文時に、同時に損切りの注文をしてしまうのです。そうすれば、損失が上限が最初から分かるので、精神的な負担が少なく、確実に損切りすることができるのです。

投資に関する書籍やウェブサイトのほとんどは、損切りをすることを強く進めています。それくらい投資の世界では当たり前のことであり、初心者であればまずは損切りについて学ぶことが大切です。

損切りはなぜ大切?

株価がどう変動するか推測することは不可能です。いつか利益が出るだろうと思いつつ売却をせずにいると、どんどん損失が膨らんでしまい、最終的には大損してしまうことになります。

また、損失が膨らんでしまうと、ストレスが溜まってしまうなど、精神的な負担も大きいですよね。チャートから目が離せずに、パソコンの前を離れられないという人もいることでしょう。また、損切りができないために、何年も株を所有し続けているという人も少なくありません。

「小さく損して大きく得する」これが投資の基本です。そのため、損失が出てしまった場合は、それが大きくなる前に売却してしまうことが重要なのです。

 損切りが難しい理由

このようにいかに損切りが重要かを述べることはとても簡単です。そして、たくさんのウェブサイト、書籍などが損切りの重要性について解説しています。

しかし、実際に自分が損切りをするのは簡単なことではありません。

実際に投資の世界では「株式は買うよりも売る方が難しい」といわれているほど。そして、投資家のほとんどが含み損を抱えてしまっているのです。

なぜここまで損切りが難しいかというと、それは人間が感情を持った生き物であり、損切りをすることは精神的なダメージが大きいからです。そのため、頭では分かっていたとしても、実際に損切りすることができないのです。

損切りをする場合、少ない額であったとしても損失を確定する行為となります。つまり、損切を始めて自分の口座からお金が消えてしまうのです。そのため、多くの人が「まだ大丈夫」といつまでの損切りをせずに、引き伸ばしてしまうのです。

損切りするメリット

損切りには以下の2つの大きなメリットがあります。

損失額が大きくならない

早めに損切りをしてしまえば、損失額を最小限に抑えることができます。損切りをしない場合、株価がどんどん下がってしまって、最悪の場合売却額が購入額の半分以下になってしまうこともあるでしょう。

しかし、早い段階で損切りをしてしまえば、小さなダメージで済みます。つまり、損切とはリスク回避であり、大損をしてしまうことから助けてくれるのです。

最初から最大損失額を知ることができる

損切りをする際は、最初にどこまで価格が下がった損切りをする、というルールを決めておくことが大切です。

損切りをするポイントを決めておけば、最大損失額が把握できる、つまりこの価格以上に損失額が大きくなることがない、という安心感を持つことができます。

投資をする際、損失額の上限がわからないとどれくらいリスクがあるのか把握しきれず、精神的な負担が大きくなってしまいますよね。しかし、あらかじめ損切りするポイントを決めておくことで、落ち着いた気持ちが投資できるようになります。

投資は精神的にエネルギーを使います。そのため、取引をしている最中は、パソコンから離れられない、投資のことばかり考えてしまう、という人がたくさんいます。しかし、損切りラインを決めておけば最大リスクがすでに分かっているので、気持ちに余裕をもって取引をすることができるのです。

損切りするデメリット

損切りをするデメリットとは、損切をした後にすぐに株価が上昇するケースもあるということです。株価がどのように変動するかは誰にも予想することはできません。

そのため、損切をした後に急にトレンドが変わって株価が急上昇することももちろんあります。そのような時、「あの時に損切りをしなければよかったのに」「もう少し損切りラインを低く設定しておけば損切りをしなくても済んだのに」と後悔してしまうこともあるでしょう。

このように損切りラインを設定した場合、保有していた場合に得られたはずの利益を失ってしまうことがあります。

ただし、このようなことは誰にでもあることです。そのため、損切り後にトレンドが変わったとしても、すぐに気持ちを切り替えていつまでも落ち込まないようにしましょう。

損切りのタイミング

損切りをするタイミングにはいくつかあります。自分の資金や戦略に合わせてどのようなタイミングで損切りをするかを決定しましょう。

また、短期投資か長期投資かどうかでも、損切のタイミングは異なります。自分の投資スタイルに合わせて、最適なものを選びましょう。

買値の5%~10%下落したら損切りをする

一番シンプルな方法が買値の5%~10%下落したら損切りをするというものです。例えば1口2000円の株を購入したら、株価が1800~1900円になった時点で損切りをします。

実際に投資家にはこの方法を使用している人が多く、特に買値の10%が下がったときに損切りをする人が多いようです。しかし、この数字は自分で自由に決めてしまってかまいません。資金が限られていて少しでもリスクを減らしたいという場合はもっと早く損切りをしてもいいでしょう。

一方でリスクを取っても構わないという場合は、20%くらいまでリスクを取ってトレンドが変わるのを待ってもいいでしょう。

自分で価格を設定する

損失額をパーセンテージで決める以外にも、自分で損失額を決定するという方法もあります。この場合、1万円損したら損切り、5万円損したら損切りをする、という決め方をします。

例えば、一口1000円の株を100株購入したとしましょう。そうすると、購入額は100.000円となります。そして、1万円損したら損切りをする、というルールを決めた場合、売却額が90.000円になったタイミング、つまり900円まで株価が下がったタイミングが損切りラインとなります。

この時、最初に設定する損失額は自分が耐えられる金額にすることが大切です。この金額なら損しても我慢できる、精神的にあまり影響がない、という金額を設定するようにしましょう。

取引期間を決める

次に紹介するのが、どれくらい株を所有するかという、取引時間を決めるというものです。最初のうちに1週間、1カ月など株をどれくらい保有するかを決めておきます。そして、その期間が来た時に、確実に株を売却するのです。

ただしこの場合、そのタイミングが来る前に株価が暴落してしまうというリスクがあります。そのため、取引時間で損切りをする場合は、同時に最初の2つのいずれかのルールも一緒に設定しておくのが安心です。

トレンドで損切りをする

ある程度投資の経験がある場合、テクニカル分析をしてトレンドを読むはずです。チャートから抵抗ラインやサポートラインを読み取り、そこをブレークした時に損切りをするというのも1つの有効な方法です。

株価を購入した後に下降トレンドに入ってしまったら、株価がそこに戻ってくるまで時間がかかる、または戻ってこない可能性があります。そのため、どのポイントでトレンドが変わるか、というタイミングを推測して、そこを損切りラインとして設定するのもいいでしょう。

トレンドを読む際には移動平均線やRSI、ボリンジャーバンドなどのいろいろな指標を使って、チャート分析をするようにしましょう。損切りラインを正確に決められるようにするために、チャート分析について学ぶことも大切です。

損切をする際のポイント

ここでは損切りをする際のポイントを紹介します。これらは投資をする際の大原則なので、よく内容を確認してくださいね。

一度決めたルールを絶対に変えない

損切りをする際の一番大切なことは、損切りラインを絶対に変えないということです。損切りラインを決定していたとしても、実際に株価がその価格に近付いてくると「やっぱりもう少し様子を見てみよう」と損切りラインを変更してしまう人がたくさんいます。

しかし、その場合どんどん損失額が多くなってしまい、損切りがさらに難しくなるほど含み損が大きくなってしまうことがあります。

「もしかしたら株価がこれから上がるかもしれない」という気持ちはよく理解できます。実際にそうなることもあるでしょう。しかし、そのようなケースは稀であり、損切をした方が結果的には合計の損失額を小さく抑えることができます。

そのため、一度設定した損切りラインは絶対に変更せず、絶対に守るようにしましょう。

合計の収支を考える

投資をしていると、常にすべての取引で勝ちたい、という欲が出てしまいます。しかし、それはどんなに経験を積んだプロの投資家であっても不可能です。

投資はすべての取引で利益を出すのではなく、長期的な取引結果を見て最終的に利益が出ていればいいのです。そのためにはすでに述べたように「小さく負けて大きく勝つこと」が重要なのです。

損切りを必ずすれば、負けた際の金額はいずれも小さく済みます。そして、株価が上がれば大きく勝つことができます。

1度に取引に集中しすぎてしまうと、なかなか損切ができなくなってしまいます。そのため、投資は長期的な収支が大事であるということを踏まえ、小さな損失にこだわらないようにしましょう。

感情にコントロールされない

投資においては感情をコントロールすることが大切です。感情に任せてしまうと、損切がいつまでもできなくなってしまい、ますます損失額が大きくなってしまいます。

そのため、投資をする際には、欲を出したり、意地になったりすることは厳禁です。どのような場合であっても常に冷静にものを考え、判断できるようにすることが大切です。感情にコントロールされることが投資において一番の敗因となるため気を付けましょう。

もしも損失額が大きくなってしまい精神的に負担が大きくなってしまうことがあるのであれば、しばらく投資から離れてみるのもいいでしょう。

逆指値注文をする

損切りをするには勇気がいります。そのため、自動的に損切りができるようにするために、逆指値注文を活用するようにしましょう。

逆指値注文とは、あらかじめ損切りラインで売却することを指示する注文方法のことを言います。

この逆指値注文をあらかじめ設定しておけば、株価を頻繁にチェックすることなく、指定した金額まで株価が下がったときに自動的に売却をしてくれます。特に忙しくて頻繁に取引ができないという方は、必ずこの逆指値注文を利用するようにしてください。

また、逆指値注文には、「成行注文」と「指値注文」があります。成行注文とは、指定した価格以下の金額であればいくらでもいいから売却する、指値注文はこの価格でのみ売却する、という注文方法です。成行注文の場合、自分が想定していた金額よりも安く売却されてしまうことがありますが、確実に注文が実行されます。

一方で指値注文は確実に自分の指定した価格で売却することができますが、その価格で売却ができなかった場合、注文が実行されません。これは株価の変動が激しいときなどによく起こります。その場合、注文が実行されないまま指定した金額を通り越して、さらに含み損が大きくなってしまうことがあります。これでは逆指値注文をした意味がありません。そのため、損切りを確実に実行するためには、成行注文を入れることが大切です。

オンラインカジノでも損切りを

オンラインカジノは、リアルマネーを使用するためギャンブルの1つです。そして、投資と同じように儲かることもあれば、損してしまうことがあります。

そのため、オンラインカジノでプレイするときにも、必ず損切りをすることが大切です。

オンラインカジノをプレイしていると、ついゲームに夢中になってしまっていくら損失したかわからなくなってしまった、損失を取り戻すためにプレイし続けていたらさらに損失額が増えてしまった、ということがありますよね。

そのため、オンラインカジノをプレイするときも、必ず最初に損切りラインを決めておくようにしてください。

10万円持っていたら、資金が5万円になったときにゲームをやめる、3時間プレイしたら絶対にログアウトする、というようにルールを決めるようにしましょう。

オンラインカジノでは自己制限ツールというものがあり、入金額やゲームのプレイ時間制限をかけられる機能があります。また、一定期間ログインできなくするように制限をかけることも可能です。もし自分で損切りができる自信がないのであれば、このようなツールを利用して強制的に損切りをするように設定しておくのもいいでしょう。

自己制限を設定するには、マイページから設定できる場合と、カスタマーサポートに連絡しなければいけない場合があります。各オンラインカジノによって設定方法が異なるので、よく利用方法を確認し、自己制限ツールを有効活用するようにしましょう。

オンラインカジノでも上手に損切りをできるようにして、想像以上の金額を損してしまうことがないようにしてくださいね!

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2008年より渡欧、某欧州国の大学へ入学。在学中は、法律・金融・賭博に関する研究・論文を執筆し、2012年に卒業。大学卒業後は、オンラインカジノの専属ライターとして経験を積む。現在は業界歴12年で、最新ニュース、カジノレビュー、ゲームガイド、仮想通貨など多岐に渡るコンテンツを独自の見解とともに配信。