タイでカジノ合法化の動き

タイのギャンブル状況

タイのギャンブル現状とは

タイは世界有数の観光立国で日本人の海外旅行先としても人気の国ですが、ギャンブルに関しては基本違法で、厳しい取り締まりが行われています。

しかし運営元が政府に届け出すれば、競馬や闘鶏、ムエタイ、宝くじなどの一部のギャンブルのみ許可される場合があります。実際には無届の闇ギャンブルが横行し、多額の借金を抱えた低所得者による強盗や強奪が社会問題になっています。

事実、成人タイ人の約半数が違法ギャンブルに手を出していると言われているほど、タイ人にとってギャンブルは人気の娯楽です。

カジノ解禁に向けた進展

これまで政府に許可を出しても認められなかったバカラブラックジャックルーレットスロットなどのカジノゲームですが、2024年3月28日、カジノ解禁に向けた大きな動きがありました。

政府主導で作られた委員会がカジノ関連法整備をタイ下院へ提出し、出席議員257人中253人が賛成したことでカジノ合法化が進展。1つのカジノ付き複合施設への最低投資額は1,000億バーツと、具体的な見積もり案も明らかになっています。

タイのカジノ解禁に向けた背景には、違法ギャンブルの阻止と税収増、海外の富裕観光客の誘致を目的としています。

カジノ誘致の可能性のある場所

タイでカジノが解禁された場合、外国人観光客の多い場所がカジノ誘致に動くと予想されます。首都バンコクはもちろん、観光地が多くナイトライフも充実したプーケットやパタヤ(チョンブリー)が最有力候補に挙がっています。

実際にはすでに経済発展が進んだバンコクは除外され、地方活性を目的にプーケットやパタヤなどにカジノが誕生する可能性が高いかもしれません。

カジノリゾートの展望

タイのカジノリゾートの展望は、ホテル、ショッピングモール、アミューズメントパークなどを含むIR(総合型リゾート)の建設を目指し、すでに世界的な外資系企業が検討段階に入っています。

マカオで複数のカジノを運営するギャラクシー・エンターテインメント・グループ(銀河娯楽集団)、エンターテインメント分野で世界を代表する企業MGMリゾーツ・インターナショナルなど、IRを知り尽くした企業が名を揃えています。

元々観光立国として世界的に人気のあるタイなので、これら企業によるカジノリゾートが誕生すれば、シンガポールやマカオに並びアジアを代表するカジノ市場へと膨らむ可能性は十分に考えられます。