マーチンゲール法とは?|利点欠点・パーレー法との組み合わせについて
最終更新日: 2021/08/16
この記事では多くのプロギャンブラーも活用しているシステムベッティング「マーチンゲール法」についてわかりやすく徹底解説。マーチンゲール法の利点や欠点を筆頭に、パーレー法との組み合わせ等にも触れていきます。
マーチンゲール法とは?
マーチンゲール法とは、オンラインカジノで使用できるシステムベッティングの1つです。システムベッティングとは、ギャンブルにおいてどのように賭けを進めていくかの戦略のことを言い、マーチンゲール法は2倍配当のゲームで利用できます。
マーチンゲール法のメリット
まずはマーチンゲール法の利点からご紹介します。マーチンゲール法には「ルールがシンプル」「損失が一度に取り戻せる」「負け続ける可能性が低い」等の利点があります。
メリット1. ルールがシンプル
マーチンゲール法は負けたら賭け金を2倍にする、というとてもシンプルなシステムベッティングです。そのため、オンラインカジノを始めたばかりのビギナーの方でもすぐに実践で活用できます。
他のシステムベッティングは計算が複雑で紙とペンが必要になるものもあります(ウィナーズ投資法やモンテカルロ法など)。しかし、マーチンゲール法は頭の中ですぐに計算できるので、とても簡単です。
メリット2. 損失が一度の勝利で取り戻せる
マーチンゲール法は負けたとしても賭け金を増やしていくため、勝った時の払戻金が大きくなります。そのため、連敗したとしても一度でも勝利できれば、それまでの負け分をすべて取り戻すことができます。
メリット3. 負け続ける可能性が低い
マーチンゲール法は2倍配当のゲームで利用します。つまり、勝率は50%ということです。この場合、数学的に考えて、永遠に負け続けるということはありません。2倍配当のゲームをプレイした場合、連敗する可能性は以下のように下がっていきます。
ゲーム回数 | 連敗の確率 | 勝率 |
負けの確率 | 50% | 50% |
2連敗する確率 | 25% | 75% |
3連敗する確率 | 12.5% | 87.5% |
4連敗する確率 | 6.25% | 93.75% |
5連敗する確率 | 3.125% | 96.875% |
6連敗する確率 | 1.563% | 98.437% |
7連敗する確率 | 0.78% | 99.22% |
8連敗する確率 | 0.40% | 99.6% |
9連敗する確率 | 0.20% | 99.8% |
10連敗する確率 | 0.10% | 99.9% |
つまり、10回目連続でゲームに負ける可能性は、0.10%ということです。実際に10回連続で負ける可能性は極めて低く、ほとんどの場合でその前に勝利できます。
これによりマーチンゲール法で負け続けるということはめったになく、ほぼ必ず利益を出せるといえます。
マーチンゲール法のデメリット
上記の3つの利点だけ見ると完璧な戦略にも思えてきますが、マーチンゲール法には欠点もあります。主な欠点は「利益が含まらない」「ある程度の資金が必要」です。
デメリット1. 利益が膨らまない
マーチンゲール法で勝利した際に手元に利益として残るのは最初の賭け金のみです。連勝できればある程度の利益を得ることができますが、負けと勝ちを繰り返している場合、少しずつしか利益を得ることができません。そのため、短時間で稼ぎたいというプレイヤーにはお勧めできません。
また、マーチンゲール法では利益が膨らみにくいので、一度損切りをしてしまったら、その分を簡単に取り戻すことができません。
デメリット2. ある程度の資金が必要
マーチンゲール法は賭け金が急速に上がっていくため、ある程度テーブルリミットが高いゲームを選ぶ必要があります。その場合、ミニマムベットも高くなるので、資金が少ない場合、すぐにゲームが継続できなくなってしまいます。
テーブルリミットの高いゲームを選んで長くゲームを続けられるようにするには、最初からまとまった資金を用意しておく必要があります。
デメリット3. 勝利までの心理的負担が大きい
マーチンゲール法はどんどん賭け金が大きくなります。これは同時に損失額が急速に増えていくことを意味します。一勝すればそれを取り戻せるということがわかっていたとしても、損失額が膨らむと心理的負担が大きくなり、せっかくのカジノゲームを楽しめなくなってしまいます。
そのため、心理的負担を少なくするために、最初の賭け金を極端に低くしたり、早めに損切りをしたりするなど工夫が必要となります。
マーチンゲール法のやり方
マーチンゲール法のやり方はとてもシンプルで、ゲームで負ける度に、次のゲームで前回の賭け金の2倍を賭けるだけです。
例えば、最初のゲームで5ドルを賭けて負けたとしましょう。この場合、次のゲームでは5ドルの2倍の金額、つまり10ドルを賭けます。そしてさらに負けてしまった場合は、次のゲームで20ドルを賭けます。
このように、負けたら倍の金額を賭ける、というのがマーチンゲール法の基本ルールです。
そして、ゲームに勝利した時には最初の賭け金である5ドルに戻してゲームを再開します。マーチンゲール法では一度勝利すると、最初の賭け金が利益として手元に残ります。
上記に例で3ゲーム目、つまり20ドルを賭けた時に勝利したとしましょう。すると、賭け金の2倍の配当として40ドルを受け取ります。これまでの賭け金の合計は5ドル+10ドル+20ドル=35ドルです。つまり、40ドル-35ドル=5ドルが利益として確定します。
マーチンゲール法の使えるカジノゲーム
マーチンゲール法は2倍配当のゲームのみで利用できます。つまり、ブラックジャックやルーレットの赤・黒、奇数・偶数、ハイ・ローがこれに該当します。マーチンゲール法を3倍以上の配当のゲームを使用した場合、1回のゲームの勝率が低くなります。そして、連敗する確率が高くなるので利益を生むことが難しくなります。
マーチンゲール法のコツ
マーチンゲール法を利用する際には、初めから何連敗したら最初の賭け金に戻す、損益がこの金額に達したらゲームをやめる、など損切りするタイミングを決めておくことが大切です。
マーチンゲール法ではあっという間に賭け金が大きくなるので、調子が悪い時は無理にゲームを継続しないことがコツです。そのため、ゲームを始める前に損切りするタイミングを明確に決めており、必ずそれに従うようにしましょう。
+この戦略が向いている人
- 十分な資金がある
- 資金管理が得意
- 連敗してもメンタルを維持できる
−この戦略が向いていない人
- 資金が不十分
- 勝敗でメンタルが左右されがち
- 短時間で功績を出したい
マーチンゲール法 シミュレーション|ルーレット
ここではマーチンゲール法をルーレットで使用した際にシミュレーションを紹介します。2倍配当のゲームの中でもルーレットの赤・黒でマーチンゲール法を使用したと仮定しましょう。
シミュレーション1:5勝5敗の場合
まずは、ルーレットで勝敗が五分五分の時のシミュレーションを紹介します。そして、最初の賭け金を5ドルと設定します。
ゲーム回数 | 賭け金 | 勝敗 | 配当 | 損益 |
1回目 | 5ドル | 〇 | 10ドル | +5ドル |
2回目 | 5ドル | 〇 | 10ドル | +10ドル |
3回目 | 5ドル | × | 0ドル | +5ドル |
4回目 | 10ドル | × | 0ドル | -5ドル |
5回目 | 20ドル | × | 0ドル | -25ドル |
6回目 | 40ドル | 〇 | 80ドル | +15ドル |
7回目 | 5ドル | × | 0ドル | +10ドル |
8回目 | 10ドル | 〇 | 20ドル | +20ドル |
9回目 | 5ドル | × | 0ドル | +15ドル |
10回目 | 10ドル | 〇 | 20ドル | +25ドル |
このシミュレーションでは5勝したので、最終的に利益として最初の賭け金5ドル×5勝=25ドルが手元に残る結果となりました。5ゲーム目で三連敗をしてしまっていますが、賭け金を倍にしているため、6回目のゲームでそれまでの損失をすべて取り戻すことができています。これがマーチンゲール法の特徴であり、一番のメリットだとも言えます。このようにマーチンゲール法では勝利でゲームを終えた場合、必ず利益が残るようになっています。
シミュレーション2:5勝5敗の場合
ここではシミュレーション1と同じように、10ゲームをプレイして、5勝5勝だったとします。ただし、このシミュレーションでは、後半に5連敗してしまったと仮定します。
ゲーム回数 | 賭け金 | 勝敗 | 配当 | 損益 |
1回目 | 5ドル | 〇 | 10ドル | +5ドル |
2回目 | 5ドル | 〇 | 10ドル | +10ドル |
3回目 | 5ドル | 〇 | 10ドル | +15ドル |
4回目 | 5ドル | 〇 | 10ドル | +20ドル |
5回目 | 5ドル | 〇 | 10ドル | +25ドル |
6回目 | 5ドル | × | 0ドル | +20ドル |
7回目 | 10ドル | × | 0ドル | +10ドル |
8回目 | 20ドル | × | 0ドル | -10ドル |
9回目 | 40ドル | × | 0ドル | -50ドル |
10回目 | 80ドル | × | 0ドル | -90ドル |
このシミュレーションでは、最初に連勝をしたので順調に資金を増やすことができました。しかし、後半で5連敗をしてしまい、損失が-90ドルまで増えてしまいました。
11回目で勝利すればそれまでの損失をすべて取り戻し、5勝分の利益である25ドルを得ることができます。しかし、10回目の賭け金がすでに80ドルであり、次のゲームでは160ドルを賭けなければいけません。ここで問題となるのが、テーブルリミットです。万が一テーブルリミットが100ドルに設定されているとそれ以上ゲームを継続できないため、-90ドルの時点で損切りをしなければいけません。
すると、この90ドルを後から取り戻すのは非常に難しくなります。このように連敗してしまい、最終的にマーチンゲール法で損失が確定してしまうこともあるのです。
シミュレーション1と2では共に5勝5敗ですが、どのような順番で勝ち負けを繰り返すかによって、結果が異なるのがわかります。
シミュレーション3:1勝9敗の場合
最後に、マーチンゲール法を使用して9連敗してしまった時の例を見てみます。このシミュレーションでは最初の賭け金を1ドルに設定します。
ゲーム回数 | 賭け金 | 勝敗 | 配当 | 損益 |
1回目 | 1ドル | × | 0ドル | -1ドル |
2回目 | 2ドル | × | 0ドル | -3ドル |
3回目 | 4ドル | × | 0ドル | -7ドル |
4回目 | 8ドル | × | 0ドル | -15ドル |
5回目 | 16ドル | × | 0ドル | -31ドル |
6回目 | 32ドル | × | 0ドル | -63ドル |
7回目 | 64ドル | × | 0ドル | -127ドル |
8回目 | 128ドル | × | 0ドル | -255ドル |
9回目 | 256ドル | × | 0ドル | -511ドル |
10回目 | 512ドル | 〇 | 1024ドル | +1ドル |
このシミュレーションでは、9連敗してしまっていますが、最後に1勝できたので最初の賭け金である1ドルを利益として確定することができました。
しかし、このシミュレーションにおいてもシミュレーション2と同じようにテーブルリミットに気を付けなければいけません。
また、最初の賭け金を1ドルと低く設定しましたが、10ゲーム目では賭け金が500ドルを超えてしまっています。このように賭け金の上がり方が急なのもマーチンゲール法の特徴であり、注意しなければいけない点でもあります。
マーチンゲール法は禁止されている?
マーチンゲール法は一部のランドカジノでは利用を禁止している場合があります。しかし、ほとんどのランドカジノではカードカウンティングの様に厳しくは規制していないため、マーチンゲール法を利用してルーレットやブラックジャックをプレイできます。
同様にオンラインカジノでもマーチンゲール法は禁止されていません。利用規約でもシステムベッティングに関する事項は記載されていないので、特に規制はないといえます。
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マーチンゲール法の注意点
ここではマーチンゲール法の注意点を紹介します。資金やテーブルリミットに関係なくマーチンゲール法を使用していると損切りをしなければいけなくなるので、注意が必要です。
資金管理に注意
マーチンゲール法は賭け金を倍にしていくシステムベッティングです。そのため、賭け金がどんどん上がっていくという特徴があります。例えば、100ドルを資金として持っていたとしましょう。そして、マーチンゲール法を使用して最初に5ドルを賭けたと仮定します。
負けが続くと賭け金は5ドル、10ドル、20ドル、40ドル、80ドル、160ドルと増えていきます。つまり、連敗した場合5ゲームまでしかゲームを継続できないのです。
このように賭け金が急速に上がっていくマーチンゲール法では、十分な資金を用意しておくことが大切です。資金が十分にないと損切りをしなければいけなくなり、全額を失ってしまうこともあります。
仮に、余裕を持って1ドルで始めたからといって油断は禁物です。少々極端な話ですが、1ドルであっても20連敗すれば、トータルベット額は1億ドルを超えてしまいます。それだけあっという間に金額が膨れ上がるシステムベッティングであるということを念頭において取り組みましょう。
テーブルリミットに注意
カジノゲームではテーブルリミット、つまり最大賭け金が用意されています。テーブルリミットはゲームによって様々ですが、低いものだと100ドルと設定されていることもあります。このテーブルリミットに達してしまうとマーチンゲール法を使用していて負けてしまったとしても、それ以上ゲームを継続できません。
この場合も損切りをしなければいけなくなるので、注意しなければいけません。連敗することを踏まえ最初の賭け金を小さくするか、テーブルリミットが大きいテーブルを選ぶようにするといいでしょう。
マーチンゲール法とパーレー法を組み合わせる
マーチンゲール法の応用法として、パーレー法と組み合わせる戦略があります。パーレー法とは、マーチンゲール法とは逆でゲームに勝った時に賭け金を倍にしていくシステムベッティングです。
マーチンゲール法には勝利した時に最初の賭け金が利益として残るという特徴があります。一方でパーレー法は一度負けてしまうと、それまでの勝ち金を失うとともに、最初の賭け金が損失として確定します。
マーチンゲール法とパーレー法を組み合わせることによって、このパーレー法で出た損益をマーチンゲール法で補うことができます。マーチンゲール法とパーレー法を組み合わせると以下のようになります。
ゲーム回数 | 賭け金 | 勝敗 | 配当 | 損益 | システムベッティング |
1回目 | 1ドル | 〇 | 2ドル | +1ドル | パーレー法 |
2回目 | 2ドル | 〇 | 4ドル | +3ドル | パーレー法 |
3回目 | 4ドル | 〇 | 8ドル | +7ドル | パーレー法 |
4回目 | 8ドル | × | 0ドル | -1ドル | パーレー法 |
5回目 | 1ドル | × | 0ドル | -2ドル | パーレー法 |
6回目 | 2ドル | × | 0ドル | -4ドル | マーチンゲール法 |
7回目 | 4ドル | × | 0ドル | -8ドル | マーチンゲール法 |
8回目 | 8ドル | × | 0ドル | -16ドル | マーチンゲール法 |
9回目 | 16ドル | × | 0ドル | -32ドル | マーチンゲール法 |
10回目 | 32ドル | 〇 | 64ドル | 0ドル | マーチンゲール法 |
このように勝った時にはパーレー法、負けた時にはマーチンゲール法、というように使用するシステムベッティングを使い分けます。そうすると、上記のシミュレーションからわかるようにマーチンゲール法で勝利した時に、パーレー法の損失分を補い、損益が0になります。
ただしこの場合、利益も得ることができなくなってしまうため、連勝したタイミングでゲームをやめて利益を確定させる必要があります。
マーチンゲール法の改良版もある
マーチンゲール法を改良したシステムベッティングがいくつかあります。その1つが3倍マーチンゲール法と呼ばれるものです。3倍マーチンゲール法では、マーチンゲール法よりも利益が獲得しやすくなっています。
3倍マーチンゲール法は非常にリスクが高い分、1度の勝利で稼げる金額が大きいのが特徴です。
3倍マーチンゲール法のメリット
3倍マーチンゲール法には「損失が一度に取り戻せる」「大きな利益が出る」等の利点があります。
メリット1. 損失が1度の勝利で取り戻せる
3倍マーチンゲール法は負けたとしても賭け金を増やしていくため、勝った時の払戻金が大きくなります。そのため、連敗したとしても1度勝利できれば、それまでの負け分をすべて取り戻すことができます。また、損失額を回収できるだけではなく、利益も獲得できるのが3倍マーチンゲール法の魅力です。
メリット2. 大きな利益を出せる
3倍マーチンゲール法はハイリスク、ハイリターンのシステムベッティングです。ほとんどのシステムベッティングでは利益が出たとしても小額であることがほとんどですが、3倍マーチンゲール法では1度の勝利で数百ドルの利益が出ることも珍しくありません。
また、3倍マーチンゲール法には連敗すればするほど利益が大きくなるという特徴があります。
3倍マーチンゲール法のデメリット
3倍マーチンゲール法の主な欠点は「多くの資金が必要」「リスクが高い」です。
デメリット1. 多くの資金が必要
3倍マーチンゲール法は、負ける度に資金を3倍にしていくため、あっという間に賭け金が大きくなってしまいます。例えば、最初の賭け金を1ドルとして10連敗した場合、賭け金は以下のように増えていきます。
ゲーム回数 | 賭け金 | 累計損益 |
1 | 1 | -1 |
2 | 3 | -4 |
3 | 9 | -13 |
4 | 27 | -40 |
5 | 81 | -121 |
6 | 243 | -364 |
7 | 729 | -1093 |
8 | 2187 | -3280 |
9 | 6561 | -9841 |
10 | 19683 | -29524 |
5ゲーム目までは比較的緩やかに増えていきますが、6ゲーム目以降は急激に賭け金が増えていきます。6ゲーム目ではすでに300ドルを超えているので、この時点でテーブルリミットに達してしまい、損切りをしなければいけなくなることもあるでしょう。
つまり、3倍マーチンゲール法を活用するには、資金が十分にあること、ハイローラー向けのテーブルを選ぶことが大切です。
デメリット2. リスクが高い
3倍マーチンゲール法は高い利益を狙うことができますが、その分リスクが高いという特徴があります。連敗が続いてしまい、テーブルリミットに達してしまった時や、資金が底をついてしまった時は、その時点で損失が確定します。この場合、多額の損失となってしまい、後からその額を回収するのは難しくなります。
ハイリターンが期待できる分、大損する可能性もあるのが3倍マーチンゲール法の欠点として挙げられます。
3倍マーチンゲール法のやり方
まず、3倍マーチンゲール法は2倍配当のゲームでのみ利用できます。
通常のマーチンゲール法では、ゲームで負ける度に、次のゲームで前回の賭け金の2倍を賭けます。一方で、3倍マーチンゲール法では、その名の通り、次のゲームで前回の賭け金の3倍を賭けます。
例えば、最初のゲームで5ドルを賭けて負けたとしましょう。この場合、次のゲームでは5ドルの3倍の金額、つまり15ドルを賭けます。そしてさらに負けてしまった場合は、次のゲームで45ドルを賭けます。
このように、負けたら3倍の金額を賭ける、というのが3倍マーチンゲール法の基本ルールです。そして、ゲームに勝利した時には最初の賭け金である5ドルに戻してゲームを再開します。
3倍マーチンゲール法では一度勝利すると、それまでの損失額を回収するとともに、大きな利益を獲得できます。
上記に例の3ゲーム目、つまり45ドルを賭けた時に勝利したとしましょう。すると、賭け金の2倍の配当として90ドルを受け取ります。それまでの累計損益は、賭け金5ドル+15ドルを足した、-20ドルです。そして、3ゲーム目で勝利すると、この20ドルの損失額を回収するとともに、25ドルの利益が確定します。
通常のマーチンゲール法では、1勝したとしても最初の賭け金しか利益として手元に残りませんが、3倍マーチンゲール法ではそれより大きな金額が利益として確定するのです。
3倍マーチンゲール法 シミュレーション|ルーレット
ここでは3倍マーチンゲール法をルーレットの赤・黒で使用した際のシミュレーションを紹介します。
シミュレーション1:5勝5敗の場合
まずは、ルーレットで勝敗が五分五分の時のシミュレーションを紹介します。ここでは最初の賭け金を1ドルとします。
ゲーム回数 | 賭け金 | 勝敗 | 配当 | 損益 |
1回目 | 1ドル | 〇 | 2ドル | +1ドル |
2回目 | 1ドル | 〇 | 2ドル | +2ドル |
3回目 | 1ドル | × | 0ドル | +1ドル |
4回目 | 3ドル | × | 0ドル | -2ドル |
5回目 | 9ドル | × | 0ドル | -11ドル |
6回目 | 27ドル | 〇 | 54ドル | +16ドル |
7回目 | 1ル | × | 0ドル | +15ドル |
8回目 | 3ドル | 〇 | 6ドル | +18ドル |
9回目 | 1ドル | × | 0ドル | +17ドル |
10回目 | 3ドル | 〇 | 6ドル | +20ドル |
このシミュレーションでは勝ち数と負け数は同じでしたが、最終的に累計損益はブラスとなっています。
3倍マーチンゲール法では、6ゲーム目のように1度勝利すると大きな利益を獲得できます。その後に数回負けてしまったとしても、それまでの利益で補うことができ、損失ができることがあまりないのです。
勝ち数と負け数が同じ場合でも利益が生まれる可能性が高いので、勝率が50%の2倍配当のゲームでは高い確率で利益が得られます。
シミュレーション2:1勝9敗の場合
ここでは3倍マーチンゲール法を使用して9連敗してしまった時の例を見てみます。このシミュレーションでも最初の賭け金を1ドルに設定します。
ゲーム回数 | 賭け金 | 勝敗 | 配当 | 損益 |
1回目 | 1ドル | × | 0ドル | -1ドル |
2回目 | 3ドル | × | 0ドル | -4ドル |
3回目 | 9ドル | × | 0ドル | -13ドル |
4回目 | 27ドル | × | 0ドル | -40ドル |
5回目 | 81ドル | × | 0ドル | -121ドル |
6回目 | 243ドル | × | 0ドル | -364ドル |
7回目 | 729ドル | × | 0ドル | -1093ドル |
8回目 | 2187ドル | × | 0ドル | -3280ドル |
9回目 | 6561ドル | × | 0ドル | -9841ドル |
10回目 | 19683ドル | 〇 | 39366ドル | +9842ドル |
このシミュレーションでは、9連敗してしまっていますが、最後に1勝できたので最終的には利益が発生しています。さらに、3倍マーチンゲール法では、連敗が続けば続くほど、1勝した時に利益が大きいという特徴があります。そのため、この例では9連敗しているので、10ゲーム目で1度勝利しただけで何と9842ドル、約100万円の利益を獲得できます。
ただし、このシミュレーションにおいては3倍マーチンゲール法の欠点として紹介した通り、資金やテーブルリミットに気を付けなければいけません。
最初の賭け金を1ドルと低く設定しましたが、10ゲーム目では賭け金が19683ドルという非常に大きな金額となっています。そのため、資金が十分にない限り、このように3倍マーチンゲール法を使用することができません。
よくある質問:マーチンゲール法
マーチンゲール法は2倍配当のゲーム、つまり勝率が50%のゲームでのみ利用できます。2倍配当のゲームにはルーレット(奇数・偶数、赤・黒、ハイ・ロー)、またはブラックジャックがあります。その他、ルーレットのカラムやダズンベッド、ポーカーなど3倍配当のゲームや毎回オッズが異なるゲームでは使用できません。
マーチンゲール法に必要なものは特にありません。ある程度の資金があれば、誰でもマーチンゲール法を使うことができます。
マーチンゲール法の名前の由来にはいくつかの仮設がありますが、一般的には南フランスのマーティギュー地方が由来になったとされています。
昔このマーティギュー地方の出身者がギャンブルで「倍プッシュ」をしては敗北をしていたことから、それをからかってマーティギューシステムを元に、マーチンゲール法と名付けられたと言われています。
マーチンゲール法はブックメーカーや競馬でも利用できます。ただしブックメーカーではルーレットやブラックジャックのように「2倍配当」などとオッズが一定ではありません。そのため、マーチンゲール法を利用する場合は、オッズが2倍前後(1.7~2.3倍ほど)のものに賭けるようにしましょう。
・資金管理に注意
マーチンゲール法は負けたら倍額ベットするため、連敗するとあっという間にベット額が膨れ上がります。システムベッティングに囚われすぎて、自分の資金予算オーバーにならないように資金管理には十分注意しましょう。
・テーブルリミットに注意
また、十分な資金があるからといって油断は禁物です。資金だけでなく、テーブルリミットにも注意しましょう。各テーブルにはベット額のリミットが設けられていて、それを超える金額はベットできません。仮に連敗してリミット額に達してしまうと、マーチンゲール法が継続できないため事前に確認のうえテーブル選びをしましょう。