長崎県IR、政府は計画を非承認
最終更新日: 2024/02/02
2023年12月27日に長崎県などが国へ申請していたIR（総合型リゾート施設）の区域整備計画が非承認になった理由を求め、アンケートを観光庁へ提出しました。
長崎県の大石健吾知事はIR計画非承認に対して「理解できない」「驚いた」と疑問を抱き、「発表内容を精査し、国に対して強く説明を求める」と詳しい情報を求めました。
確かにIR法案では最大3ヶ所までのIR建設が可能なはずで、大阪に次ぐ最有力候補と言われていた長崎のIR計画非承認には疑問が残ります。
回答次第で地域振興のIR続行、県内で賛成の声
長崎県は観光庁の回答次第では地域経済を活性化する手段の1つとして、IRの導入を再び目指すかどうかを決めると声明を発表しました。
長崎県議会の全員会議では7人の議員が大石健吾知事へ今後のIR導入について質問し、発言した議員7人のうち4人がIR続行に賛成。これまでのIR政策のプロセスを総点検する方向に進みました。
現行IR計画非承認、長崎県が観光庁の審査に疑念
観光庁の審査では「必要な基準を満たしていない」「資金調達の確実性を裏付ける十分な証拠があるとは言い難い」と判断され、現行IR計画非承認に対し長崎県が観光庁の審査に疑念を抱きました。
IR計画非承認となった大きな原因の1つが資金調達です。長崎県は「カジノ・オーストリア・インターナショナル・ジャパン」と「九州リゾートジャパンとアドバイザー」をIRの民間パートナーとし、投資家から誓約書も受け取っています。
しかし観光庁は「法的拘束力がない」と判断。長崎県は観光庁の情報提供要請に対し「県と九州リゾートは誠実に対応した」と反論しました。
長崎県は「計画の評価に関して観光庁に大きな裁量権があると感じている」と皮肉にも聞こえる声明を発表し、観光庁の審査に対して疑念が残る形となりました。
IR政策続行には検討と慎重な決断が必要、知事が強調
次のIR区域整備計画の申請時期は不明確ですが、大石健吾知事は「IR政策続行には検討と慎重な決断が必要」と強調しました。
検討すべき問題として「新しいIRコンセプトの確立」と「別のIR開発者の選定」が考えられ、特に非認証の大きな原因となった資金調達についてもきちんと証明しなければいけません。
IR区域整備計画の再申請に向け全ての問題を解決し、長崎市のIR推進部門維持のための予算確保と、まだまだIR建設に向けた長崎県の課題は山積みです。
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