eスポーツは、主にパソコンやコンシューマーゲーム機を用いて行う競技スポーツの総称です。
近年、その人気と認知度が急速に高まっており、世界中で多くのプレイヤーやファンを魅了しています。
本記事では、eスポーツの基本的な競技種目から、プラットフォーム別の人気タイトル、そして注目の大会情報まで、幅広く解説していきます。
eスポーツにはさまざまな競技種目(ジャンル)があり、それぞれ独自の魅力と特徴を持っています。ここでは、主要な10種目と代表的なゲームタイトルを紹介します。
実際のスポーツをデジタル上で再現したゲームです。サッカー、バスケットボール、野球などの人気スポーツがeスポーツとしても楽しまれています。
代表的なタイトル:
これら現実に存在するスポーツを取り扱ったゲームはまさにeスポーツともいうべきジャンルで、普段ゲームをプレイしない層であっても観客として楽しめる側面があります。
格闘ゲームは数あるeスポーツ種目の中でも、最もメジャーで馴染みのある種目のひとつで、eスポーツの代名詞といっても過言ではありません。
代表的なタイトル:
格闘ゲームは日本初のゲームが多くeスポーツに採用されており、日本のレジェンドプレイヤーである「梅原大吾」氏はビーストの通り名で世界で最も有名なプレイヤーのひとりです。
論理的思考力や空間認識能力を競うパズルゲームも、eスポーツの一種目として人気があります。
パズルゲームは格闘ゲーム以上に素早い判断力や冷静な思考能力が勝敗を分ける重要な要素となります。
代表的なタイトル:
車やバイクなどを操作して競争するレースゲームも、eスポーツとして注目を集めています。
代表的なタイトル:
リズムに合わせて操作を行う音楽ゲームも、eスポーツの一種目として競技が行われています。
音楽ゲームは、リズム感と反射神経が試される種目で、高度な集中力が必要とされます。
代表的なタイトル:
デジタル上でカードを使って戦略的に対戦するゲームです。
DCGで結果を残すためには、デッキ構築能力および実際のプレイング能力の両方が求められます。
代表的なタイトル:
リアルタイムで進行する戦略ゲームで、資源管理や部隊の指揮など、臨機応変なリソース管理が求められます。
代表的なタイトル:
一人称視点で銃撃戦を行うゲームで、eスポーツの中でも特に人気の高い種目の一つです。
代表的なタイトル:
三人称視点で銃撃戦を行うゲームで、FPSと同様に人気があります。
自由に動ける反面、さまざまな場面を想定してプレイしなければならないため、勝利には緻密な戦略と状況判断能力が求められます。
代表的なタイトル:
チーム対チームで対戦し、敵の本拠地を破壊することを目指すゲームです。
個々の能力はもちろん、普段から培ったチームワークがモノを言うジャンルです。
代表的なタイトル:
この項目では、各プラットフォーム別に人気のeスポーツ種目と主要なタイトルを紹介します。
スマートフォンは、いつでもどこでも手軽にeスポーツを楽しめるプラットフォームとして人気です。
昨今では、高価かつ設置場所を取るパソコンを購入しない若者も一定数いるため、ほぼ必須デバイスであるスマートフォンによるeスポーツ参加者は年々増加しています。
種目名 | 代表的なゲームタイトル |
MOBA | Arena of Valor、 Mobile Legends: Bang Bang |
FPS | PUBG Mobile, Free Fire |
DCG | ハースストーン、シャドウバース |
音楽 | BanG Dream!(バンドリ), プロジェクトセカイ |
種目名 | 代表的なゲームタイトル |
FPS | Counter-Strike: Global Offensive、 VALORANT |
MOBA | League of Legends、 Dota 2 |
RTS | StarCraft II、Age of Empires IV |
TPS | Apex Legends、Fortnite |
任天堂のゲーム機であるSwitchは、独自のeスポーツタイトルを多く有しています。
パソコンゲームと比べると、ゲーム機本体を用意する敷居の低さやライトユーザー向けのタイトルの多さから、潜在的なeスポーツプレイヤーは最多と考えられます。
種目名 | 代表的なゲームタイトル |
格闘 | 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL |
レース | マリオカート8 デラックス |
スポーツ | Nintendo Switch Sports |
TPS | Splatoon 3 |
ソニーのPlayStationシリーズも、多くのeスポーツタイトルをサポートしています。
PS4やPS5は世界的に普及しているため、eスポーツ参加人口も多く、特にPS5は本体スペックが高いため、今後も増加すると予想されます。
種目名 | 代表的なゲームタイトル |
格闘 | ストリートファイターシリーズ、鉄拳シリーズ |
スポーツ | FIFA シリーズ, NBA 2K シリーズ |
レース | グランツーリスモシリーズ |
FPS | コール オブ デューティシリーズ |
eスポーツの世界では、様々な大規模大会が開催されています。ここでは、特に注目される大会とそこで競われる種目、タイトルについて解説します。
eスポーツワールドカップは、国際eスポーツ連盟(IESF)が主催する世界規模の大会です。
eスポーツの大会の中では、世界規模かつ多種多様なゲームが採用されているビッグタイトルです。
概要 | 毎年開催複数の種目で競技が行われる各国の代表選手が参加 |
注目種目・タイトル | Apex LegendsCounter-Strike: Global OffensiveFortniteレインボーシックス シージストリートファイター6鉄拳8 |
賞金 | 賞金総額は約50万ドルでタイトルごとに賞金が異なります。 |
2022年の杭州アジア競技大会では、eスポーツが正式種目として採用されました。全7種でeスポーツ競技が実施されます。
まだ開催されてから歴史の浅い大会であるものの、今後の発展に注目が集まっています。
概要 | アジア地域の国と地域が参加オリンピック評議会が認める正式種目 |
注目種目・タイトル | アリーナ・オブ・ヴァラーDota 2Dream Three Kingdoms 2FIFA Online 4League of LegendsPUBG Mobileストリートファイター5 チャンピオンエディション |
賞金 | なし |
Intel Extreme Masters(IEM)は、ESL(旧Electronic Sports League)が主催する世界的なeスポーツトーナメントシリーズです。
日本人には知名度が低い大会ですが、賞金が高く設定されている点が特徴で、シーズンごとに採用されるゲームが異なります。
概要 | 年間を通じて複数の大会が開催される世界各地で行われ、最終的に世界大会が開催される |
注目種目・タイトル | Counter-Strike: Global OffensiveWarcraftStarCraft IIFortniteLeague of Legends |
賞金 | 大会によって異なりますが、CS:GOの世界大会では100万ドル(約1億1000万円)以上の賞金が設定されることもあります。 |
Evolution Championship Series(EVO)は、格闘ゲームに特化した世界最大規模のeスポーツ大会です。
日本人にとって最も知名度が高く、馴染みのあるeスポーツ大会と言えるでしょう。
概要 | 毎年開催複数の格闘ゲームタイトルで競技が行われるオープン参加形式 |
注目種目・タイトル | ストリートファイター6鉄拳8Melty Blood:Type LuminaGranblue Fantasy Versus RigingGuilty Gear -Strive- |
賞金 | タイトルによって異なりますが、優勝賞金は1万ドル(約110万円)から5万ドル(約550万円)程度です。 |
リーグ・オブ・レジェンド(LoL)の世界大会は、MOBAゲームの頂点を決める大会として知られています。
一般的なeスポーツ大会は複数タイトルを同時開催しますが、当大会はLoLに特化した大会であるため、試合内容のレベルの高さは必見です。
概要 | 毎年開催世界各地域の代表チームが参加約1ヶ月にわたる長期の大会 |
注目種目・タイトル | League of Legends |
賞金 | 2022年の大会では、優勝チームに約200万ドル(約2億2000万円)の賞金が贈られました。 |
eスポーツは、従来のスポーツとは異なる新しい競技形態として、若い世代を中心に急速に普及しています。その魅力は、単にゲームをプレイするだけでなく、戦略的思考、瞬時の判断力、チームワーク、そして高度な技術を要する点にあります。
また、eスポーツは地理的な制約が少なく、オンラインで世界中のプレイヤーと競い合えることも大きな特徴です。この特性は、COVID-19パンデミック下でも大会の開催を可能にし、eスポーツの更なる成長を促進しました。
今後、eスポーツはさらに進化し、新しいゲームタイトルや競技形式が生まれる可能性があります。また、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)技術の発展により、より没入感のある新しいeスポーツ体験が提供されることも期待されています。
eスポーツは、デジタル時代における新しいスポーツの形として、今後も成長と発展を続けていくでしょう。
プレイヤーとしてもファンとしても、この急成長する競技の世界に参加し、その興奮と感動を体験してみてはいかがでしょうか?